オリエンタルランドのヒト育てに学ぶ その② ~人づくりの労務管理

日々の業務指示や指導の場面でも、ミッション(目的・理由)をしっかりと伝える

前回、オリエンタルランドでは「あなたと社会に、もっとハピネスを。」というミッション(=会社が存在している意味・目的)が、全キャストに浸透し、正しく理解されているというお話をしました。

「仕事の意義」や「世の中でどの様に貢献しているのか」を分からずにする仕事から、やりがいや自律性は生まれづらいです。経営理念のような大きなミッションもさることながら、日常行われる業務やプロジェクトにおいてもミッションの浸透は大切です。例えば、目的や理由も言われないままにただ「一生懸命に穴を掘れ」と指示を受けたとしたら、皆さんはどのように感じますか?上司や先輩から指示をされたという理由だけではモチベーションは上がりませんし、行動の末に生じる「結果や成果が全く見えない」となると、先が見えない不安から集中力も続かないでしょう。                                                     

目的や理由を伝えないことは、部下や後輩の存在を軽んじているということにもなります。「黙って指示通りにやればいいんだ」と言っているようなもので、指示・命令だけのマネージメントにおいては人間関係の悪化をもたらします。これでミッションは遂行できるのでしょうか。

ミッションを理解し共有すれば、様々な工夫・アイデアが生まれる

「この穴を掘れば宝物が見つかる。見つけた人は半分貰えるぞ」「ここを掘れば温泉が出てくる。たくさんの人に喜んで貰えるよ」このように作業の目的や理由を明確にされるとどうでしょう。一生懸命に掘るだけではなく、その作業方法に効率を追求し、ここだけではなく他の場所にもあるのではないかといった「自律的な行動」や「創意工夫」が生まれ、共通意識による「チームワークの向上」にも繋がります。

単純な例をお示ししましたが、指示や命令を伝える担当者は、ミッションを正しく理解し、正しく伝えることが必要ということになります。間違った伝え方をするとチームはバラバラになり、商品やサービスのクオリティの低下、ひいては顧客離れにつながるリスクがあります。

「行動基準」は仕事を進める上で忘れてはならない

オリエンタルランドでは、ミッション実現のため、Safety(安全性)、 Courtesy(礼儀正しさ), Inclusion(多様性の尊重)、 Show(ショー)、Efficiency(効率性)という5つの「行動基準」を設けているそうです。全キャストにとってゲストに最高のおもてなしを提供するための判断や行動のよりどころとなっています。                                                                                                                                                                                                                                                                                                 

このように「行動基準」もしくは「行動指針」は、ミッションを実現するために不可欠です。さらに優先順位を明確にすることが重要です。

皆様さまの会社の「行動基準」とその優先順位はいかがでしょうか。

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